シェークスピアが、『アセンズのタイモン』において、資本が自己増殖する怪物であることを示したという。 なぜ資本は増えるのか。 増える理由を単純極まりなくしめすならば、
・自然界からの収奪物が資本を増やす。
である。 穀物生産や鉱産物、漁獲、狩猟、その他起源が人間社会に由来しない所産を収奪して得たものを「金銭」という不朽体に落とし込むことがそれである。 資源とはまさに「資の源」なのであるが、経済活動においてはそれが対価物として市場に出回るまではただのごみと変わらないし、必要とされないものは希少であっても価値が見出されない。 物理的なロケーションからみても希少な土地であろう無人島の土地は、その不便さからほんらいは必要とされぬ無価値な土地であるが、仮にそこが経済活動の根拠(漁業権の確保)ともなるならば、巨額な投資をしてまで守ることがある。 これこそまさに自然界からその土地を収奪して得た資本である。
猫係りのはじまり
16 年前