秋は、夕暮。夕日のさして、山の端(は)いと近うなりたるに
秋から冬にむかって、地球の公転が進むにつれて、北半球では日の光を目にする時間は減り、夕方の冷え冷えとした清浄な大気が、印度人夏の空騒ぎで蒸された昼を追いだす季節がやって来た。金木犀も早々と散って、乾燥しきってはいない埃の臭いが、これから来るであろう、冬の朝を思い出させる。 気分屋の私は、以前から、この時期、いやにふさぎ込むことが多かったように思われる。
一時期、忙しかった時期を除けば、今でも、秋は大抵物思いにふけるのには十分なほどの静寂を与えてくれるのであるが、実家と違って今は朝日が燦々と差しこむマンション暮らしになってからは、急激な気力の衰えがなくなったのを、今頃気がつくのだ。
確実にいえることは、日光には、私のような人間を怠惰にはしておかない力があること。
猫係りのはじまり
16 年前
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